2026年05月20日
カンボジアの医療関係者を対象とした第6回チーム医療ワークショップを開催 ~Co‐Creation Zoo: Artistic Approach to Team Building Workshop~
飛躍的な経済成長の一方、カンボジアの保健・衛生事情は未だ発展途上であり、国民の医療・衛生に関する知識不足、保険制度の不備、医療設備の不足など、解決すべき課題が数多く残されています。とりわけ医療関係者の絶対数の不足は深刻であり、国民の質の高い医療へのアクセスを阻む大きな障害となっています。この課題の解決に向け、中外製薬は特定非営利活動法人ジャパンハート*¹と共にカンボジアにおける第6回 チーム医療ワークショップを開催しました。2026年3月20日はジャパンハートアジア小児医療センター、21日はジャパンハート医療センターにて開催し、計31名(クメール人:27名、日本人:11名)のスタッフが参加しました。
中外製薬は、医療のさまざまな担い手が目的と情報を共有し、互いに連携・補完したうえで医療を提供する「チーム医療」の日本国内での推進に長年携わってきました。この経験をもとに、限られた人的資源の連携を支援し、カンボジアにおける質の高い医療の実現に貢献すべく、現地の医療関係者を対象とするチーム医療のワークショップを2020年から開催しています。2023年よりコミュニケーションワークショップとして実施している「Co‐Creation Zoo: Artistic Approach to Team Building Workshop(MSC*²提供)」は動物園を題材にチームビルディングのワークショップです。1年目は各自が理想とする病院像を動物園に見立て描き、2年目は医療関係者や事務職などの職種ごとのグループごとに、個々の意見を反映しながら理想とする職場像を動物園形式で表現しました。3年目となる今回は、職種横断的にグループを作りJapan HeartのVisionと、Vision達成に向けて大切にすることを軸に理想の動物園(病院像)の絵を描きました。
これまでと同様にクメール人の日本語通訳者を通じ参加者全員がそれぞれのグループの意見にフィードバックすることで、個々の想いをより深く理解し、普段、お互いが気づかなかったコミュニケーションの課題や理想のJapan Heartへの想いを共有することが出来ました。
当日のワークショップの様子
写真提供:ジャパンハート
参加者のコメント
ジャパンハート副理事長・カンボジア病院事業責任者・医師 神白 麻衣子 氏
本ワークショップは、初めて2拠点に分かれて実施されました。昨年11月に新たに開院したアジア小児医療センターでは、当初の想定を上回る多くのスタッフが参加し、当日の進行を見て追加参加を希望する声が上がるなど、非常に高い関心が寄せられました。異なる特徴を持つ2つの病院での開催にあたり、その違いがどのように表れるかに期待と不安がありました。大切にする価値観を言語化する際には大きな共通点が見られた一方で、最終成果物である「動物園」の表現には、それぞれの個性が色濃く反映されており、大変興味深い結果となりました。また、これまで発表は医師中心になりがちでしたが、今回はさまざまな職種のスタッフが積極的に発言しており、多職種におけるリーダーシップの成長を感じる機会ともなりました。新病院開院から5か月という節目において、あらためて団体のビジョンを共有し、それを踏まえてスタッフ同士で病院の将来について議論する貴重な機会となりました。本ワークショップを通じて、チームビルディングの重要性を改めて実感しております。毎年このような機会をご提供いただいていることに、心より感謝申し上げます。
ジャパンハート アジア小児医療センター 検査技師 Botr Chhunly 氏
私は、Co-Creation Zooプログラムに2回参加する機会がありました。1回目は昨年JHMCで、2回目は今年AMCでのチームビルディングとしての参加でした。初めて参加したときは、このような形で学ぶのが初めてだったこともあり、とても新鮮でしたが、正直なところ、活動の目的や意図はあまりよく分かっていませんでした。それから1年後、もう一度このプログラムに参加しましたが、最初は前回と同じような疑問を持っていました。しかし、ワークショップが進むにつれて少しずつ見方が変わり、このプログラムはこれまでに経験した中でも、自分自身にとっても、チームにとっても、価値のある経験となりました。このアプローチの良いところは、国や文化、専門分野、知識レベルの異なる人たちが集まる点です。楽しくインタラクティブな活動を通して、それぞれの考えを共有しながら、お互いへの理解を深めることができます。そして、チームワークの大切さを実感し、より良い連携につながっていくと感じました。
中外製薬は今後も強みを活かした継続的な支援活動により、患者中心の高度で持続可能な医療の提供を目指し、引き続きグローバルヘルスへの貢献に努めていきます。
過去の活動内容は以下のリンクからご覧ください。
2024年の活動 2023年の活動 2022年の活動 2021年の活動 2020年の活動
参照
*1 特定非営利活動法人ジャパンハートホームページ https://www.japanheart.org/
*2 MSC Management Service Center https://www.msc-net.co.jp/